こんにちは。KMC45代のsegreです。
これは<a href="https://adventar.org/calendars/10502">KMC Advent Calender 2024</a> の21日目の記事です。

私が所属している「京大<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%DE%A5%A4%A5%B3%A5%F3">マイコン</a>クラブ(KMC)」は<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B3%A5%DF%A5%C3%A5%AF%A5%DE%A1%BC%A5%B1%A5%C3%A5%C8">コミックマーケット</a>105にサークル参加します。
<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B3%A5%DF%A5%B1">コミケ</a>では毎回部誌として部員が書いた技術系コラム集を頒布していますが、今回はそれに加えてKMCのインフラについてまとめた本を頒布します。52P/B5/500円を予定しています。

<figure class="figure-image figure-image-fotolife" title="新刊表紙"><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/s/segre/20241218/20241218150842.png" width="627" height="892" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image"><figcaption>新刊表紙</figcaption></figure>

<h1 id="KMCについて">KMCについて</h1>

KMCとは<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%FE%C5%D4%C2%E7%B3%D8">京都大学</a>を中心に活動しているコンピュータサークルです。1977
年に設立され、今年で48年目を迎えました。コンピュータを使ったゲーム制作、音楽制作、イラスト制作、Web サービス開発、電子工作をはじめとする創作活動や、<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%B6%A5%B5%BB%A5%D7%A5%ED%A5%B0%A5%E9%A5%DF%A5%F3%A5%B0">競技プログラミング</a>、情報分野の勉強会など様々な活動を行っていますが、インフラ関連の活動も活発で長い歴史をもっています。KMCでは2017年にAS59128の割り当てを受け運用を開始しましたが、それ以前の30年以上前からPIアドレスの割り当てを受けていました。京都の部室には<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B5%A1%BC%A5%D0%A1%BC%A5%E9%A5%C3%A5%AF">サーバーラック</a>をはじめとして様々な機器が転がっています。

<figure class="figure-image figure-image-fotolife" title="部室の様子"><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/s/segre/20241218/20241218142604.png" width="1200" height="900" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image"><figcaption>部室の様子</figcaption></figure>

<h1 id="新刊京大マイコンクラブのインフラAS59128-完全解剖">新刊「京大<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%DE%A5%A4%A5%B3%A5%F3">マイコン</a>クラブのインフラ～AS59128 完全解剖～」</h1>

この度「京大<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%DE%A5%A4%A5%B3%A5%F3">マイコン</a>クラブ」では新刊「京大<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%DE%A5%A4%A5%B3%A5%F3">マイコン</a>クラブのインフラ～AS59128 完全解剖～」を頒布します。
内容は自分を含めた6人の有志によって書かれており、歴史、バックボーン、部室ネットワーク、仮想化基盤、サーバー、<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/DNS">DNS</a>に分けられています。
<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/Circle.ms">Circle.ms</a> <a href="https://webcatalog-free.circle.ms/Circle/20011063">https://webcatalog-free.circle.ms/Circle/20011063</a> で冒頭数ページのサンプルも公開されているのでぜひご覧ください。

歴史では前節でも述べたようなPIアドレス割り当てに関することや、30年以上前のKMC部員がこのアドレスを使ってどのように遊んでいたのかを辿っています。

バックボーンではAS59128の構成や運用方法について述べられており、<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/Linux">Linux</a>マシンを<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%EB%A1%BC%A5%BF%A1%BC">ルーター</a>として使うノウハウが紹介されています。

部室ネットワークでは部室内で構築されているネットワークについて紹介します。
以下は部室の物理構成となっています。本ではモノクロになってしまっているのでカラー版をここに載せておきます。
この図は部員の<a href="https://crashrt.hatenablog.com/about">crashRT</a>が作成したものです。
<figure class="figure-image figure-image-fotolife" title="部室ネットワーク"><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/s/segre/20241219/20241219214804.png" width="1200" height="675" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image"><figcaption>部室ネットワーク</figcaption></figure>

仮想化基盤では5台のマシンで構築しているProxmox<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AF%A5%E9%A5%B9%A5%BF">クラスタ</a>についてその構成と行っている自動化について紹介しています。また、<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/libvirt">libvirt</a>から移行したのでそのノウハウや手こずった点なども紹介しています。

サーバーでは構成管理ツールとして使用しているitamaeの紹介や仮想化基盤上で構築している<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/Kubernetes">Kubernetes</a><a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AF%A5%E9%A5%B9%A5%BF">クラスタ</a>について紹介しています。

最後の章では<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/DNS">DNS</a>についてその基本からKMCでの運用方法について紹介しています。

また、付録として初学者向けの解説集を掲載しています。本編でわからないことがあったらぜひご参照ください。

以上が本の内容となります。全52ページでKMCのインフラについてほぼすべてを網羅した内容になっています。主な対象者は<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%AB%C2%F0%A5%B5%A1%BC%A5%D0">自宅サーバ</a>ーや個人ASを運用されている方、インフラに興味を持っている方です。当日は是非お立ち寄りください。

<h1 id="サークル座標">サークル座標</h1>

2日目 西2こ08aです！！

サークル「京大<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%DE%A5%A4%A5%B3%A5%F3">マイコン</a>クラブ」で出展しています。

<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/Circle.ms">Circle.ms</a>も公開しているのでぜひご覧ください。

<a href="https://webcatalog-free.circle.ms/Circle/20011063">https://webcatalog-free.circle.ms/Circle/20011063</a>

お品書きは後日掲載予定です。

申し訳ございませんが筆者(segre)はKMCのブースにはおらず、別の部員が頒布を行ってくれています。私は<a href="https://webcatalog-free.circle.ms/Circle/20012017">「Home NOC インフラ部」</a> 2日目 西2い33aで頒布を行っています。記事について気になることなどがある場合はそちらにお立ち寄りください。「Home <a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/NOC">NOC</a> インフラ部」でも新刊の頒布がございますので、そちらもよろしくお願いします。

こんにちは。KMC45代のsegreです。
これはKMC Advent Calender 2024 の21日目の記事です。
私が所属している「京大マイコンクラブ(KMC)」はコミックマーケット105にサークル参加します。
コミケでは毎回部誌として部員が書いた技術系コラム集を頒布していますが、今回はそれに加えてKMCのインフラについてまとめた本を頒布します。52P/B5/500円を予定しています。
新刊表紙
KMCについて
KMCとは京都大学を中心に活動しているコンピュータサークルです。1977
年に設立され、今年で48年目を迎えました。コンピュータを使ったゲーム制作、音楽制作、イラスト制作、Web サービス開発、電子工作をはじめとする創作活動や、競技プログラミング、情報分野の勉強会など様々な活動を行っていますが、インフラ関連の活動も活発で長い歴史をもっています。KMCでは2017年にAS59128の割り当てを受け運用を開始しましたが、それ以前の30年以上前からPIアドレスの割り当てを受けていました。京都の部室にはサーバーラックをはじめとして様々な機器が転がっています。
部室の様子
新刊「京大マイコンクラブのインフラ～AS59128 完全解剖～」
この度「京大マイコンクラブ」では新刊「京大マイコンクラブのインフラ～AS59128 完全解剖～」を頒布します。
内容は自分を含めた6人の有志によって書かれており、歴史、バックボーン、部室ネットワーク、仮想化基盤、サーバー、DNSに分けられています。
Circle.ms https://webcatalog-free.circle.ms/Circle/20011063 で冒頭数ページのサンプルも公開されているのでぜひご覧ください。
歴史では前節でも述べたようなPIアドレス割り当てに関することや、30年以上前のKMC部員がこのアドレスを使ってどのように遊んでいたのかを辿っています。
バックボーンではAS59128の構成や運用方法について述べられており、Linuxマシンをルーターとして使うノウハウが紹介されています。
部室ネットワークでは部室内で構築されているネットワークについて紹介します。
以下は部室の物理構成となっています。本ではモノクロになってしまっているのでカラー版をここに載せておきます。
この図は部員のcrashRTが作成したものです。
部室ネットワーク
仮想化基盤では5台のマシンで構築しているProxmoxクラスタについてその構成と行っている自動化について紹介しています。また、libvirtから移行したのでそのノウハウや手こずった点なども紹介しています。
サーバーでは構成管理ツールとして使用しているitamaeの紹介や仮想化基盤上で構築しているKubernetesクラスタについて紹介しています。
最後の章ではDNSについてその基本からKMCでの運用方法について紹介しています。
また、付録として初学者向けの解説集を掲載しています。本編でわからないことがあったらぜひご参照ください。
以上が本の内容となります。全52ページでKMCのインフラについてほぼすべてを網羅した内容になっています。主な対象者は自宅サーバーや個人ASを運用されている方、インフラに興味を持っている方です。当日は是非お立ち寄りください。
サークル座標
2日目 西2こ08aです！！
サークル「京大マイコンクラブ」で出展しています。
Circle.msも公開しているのでぜひご覧ください。
https://webcatalog-free.circle.ms/Circle/20011063
お品書きは後日掲載予定です。
申し訳ございませんが筆者(segre)はKMCのブースにはおらず、別の部員が頒布を行ってくれています。私は「Home NOC インフラ部」 2日目 西2い33aで頒布を行っています。記事について気になることなどがある場合はそちらにお立ち寄りください。「Home NOC インフラ部」でも新刊の頒布がございますので、そちらもよろしくお願いします。

C105で京大マイコンクラブのインフラ本を出します

こんにちは。KMC 46thのmarimoです。 これは<a href="https://adventar.org/calendars/10502">KMC Advent Calendar 2024</a> 1日目の記事です。

KMCは<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B3%A5%DF%A5%B1">コミケ</a>に合わせて部誌を年に二回刷っています。 C103までは<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/LaTeX">LaTeX</a>を使っていました<a id="fnr.bushi-template" class="footref" href="#fn.bushi-template" role="doc-backlink">1</a>が、 年末のC105で頒布する予定の部誌をTypstで組んだので、その話をします<a id="fnr.2" class="footref" href="#fn.2" role="doc-backlink">2</a>。

Typstを紹介する記事はすでに多くあるので、Typst自体やその基本的な機能の紹介はそちらに譲ることとして、 実際に印刷物を作る上で必要だったことを書くことにします。

この記事はTypst v0.12.0を前提としています。

<h1 id="ファイルの分割">ファイルの分割</h1>

長い文書は複数のファイルに分割したくなります。 そのための機能として<a href="https://typst.app/docs/reference/scripting/#modules">includeとimport</a>があります。 機能としては書いてある通りでincludeはファイルを文書として読み込み、 importはファイルをプログラムとして(moduleとして)読み込みます。

<pre class="code typst" data-lang="typst" data-unlink>#include &#34;foo.typ&#34;</pre>


だとfoo.typを評価した結果(Contents型の値)が入ります。 つまり、<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/LaTeX">LaTeX</a>のincludeなどのようにテキストがそのまま展開されるのではないので、中で書いた設定が外に漏れたりはしません(うれしい)。

<h1 id="目次queryの活用">目次、queryの活用</h1>

Typst標準でoutlineという関数がありますが、凝ったことをするには機能が足りません。 部誌は寄稿誌の形態をとっているので、目次には題だけでなく著者も載せたいです。 今回はheadingの後に<a href="https://typst.app/docs/reference/introspection/metadata/">metadata</a>をおいて、<a href="https://typst.app/docs/reference/introspection/query/">query</a>で情報をとってくるという戦略でやります。

<pre class="code typst" data-lang="typst" data-unlink>= chapter1
#metadata([alice]) &lt;author&gt;
= chapter2
#metadata([bob]) &lt;author&gt;</pre>


このような文書があったときに

<pre class="code typst" data-lang="typst" data-unlink>#let toc() = {
 let elements = query(heading.where(level: 1, outlined: true))
 for el in elements {
 let metadatas = query(selector(&lt;author&gt;).after(el.location()))
 let author = metadatas.first().value
 }
 &lt;略&gt;
}</pre>


などとしてchapter(level-1のheading)のリストと、そのauthorを得ることができます。 実際にはコーナーケースに対応する必要があります。

Typstは<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/LaTeX">LaTeX</a>などと同様、文書を単なる要素列として取り扱います。 したがって要素に付随する情報を得るためには列の位置に依存して頑張る必要があります。 <a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/LaTeX">LaTeX</a>はauxに書き出して収束するまで繰り返し<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B3%A5%F3%A5%D1%A5%A4%A5%EB">コンパイル</a>する必要がありましたが、 Typstは外部ファイルを使わずにqueryでとってこれたり、勝手に収束するまで<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B3%A5%F3%A5%D1%A5%A4%A5%EB">コンパイル</a>してくれたり、そもそも<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B3%A5%F3%A5%D1%A5%A4%A5%EB">コンパイル</a>が速いといったうれしさがあります。

<h1 id="凝ったページデザイン">凝ったページデザイン</h1>

縁付けたりとか背景付けたりしたいときがあります。page関数のbackground,foregroundを使いましょう。

<pre class="code typst" data-lang="typst" data-unlink>#set page(background: image(&#34;hogehoge.jpg&#34;))</pre>


<h1 id="フォント">フォント</h1>

これはそこそこ知られていますが、v0.12.0現在、<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%CF%C2%CA%B8">和文</a>と欧文のフォントを別に設定するのに困難があります。 <a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%B5%B5%AC%C9%BD%B8%BD">正規表現</a>をつかうと禁則処理が壊れるなどの問題があります。

<pre class="code typst" data-lang="typst" data-unlink>#show regex(&#34;[\p{scx:Han}\p{scx:Hira}\p{scx:Kana}]&#34;): set text(font: &#34;Hoge Font&#34;)</pre>


フォントのフォールバックを使ったほうがいいです。

<pre class="code typst" data-lang="typst" data-unlink>#set text(font: (&#34;Latin Font&#34;,&#34;Japanese Font&#34;))</pre>


<h1 id="段組みの注意">段組みの注意</h1>

Typstはpage(column: 2)とすれば2段組ができます。 あとは、v0.12.0になって段抜きの浮動図を置くことができるようになりました。 しかしv0.12.0現在、最後のページでバランスすることはできません(<a href="https://github.com/typst/typst/issues/466">#466</a>)。

<h1 id="さいごに">さいごに</h1>

京大<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%DE%A5%A4%A5%B3%A5%F3">マイコン</a>クラブ(KMC)は、C105の2日目(月曜日)西-08aで参加します。 年2回発行の部誌に加えて、今回はKMCが管理するAS59128の本も出す予定です。 <a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B3%A5%DF%A5%B1">コミケ</a>に参加する方はぜひお願いします。

さいごに参考にしたドキュメントを紹介します。 Typst公式の<a href="https://typst.app/docs/">ドキュメント</a>は今どきらしく綺麗にまとまっています。 また、技術書展17で頒布された<a href="https://techbookfest.org/product/3zT3xbGrxx4bdwSNGsD83e?productVariantID=VsMLWXRzNEC2YjyfPkeYh">Typstで技術同人誌を書こう！すぐに役立つ20のトピック</a>も大いに参考になりました<a id="fnr.hn-attention" class="footref" href="#fn.hn-attention" role="doc-backlink">3</a>。 テンプレートの例としては<a href="https://github.com/typst/templates">公式のtemplates</a>を見ると良いです。 Typstは開発が活発でその辺のコードは使い物にならないことがあるので(この記事含め)、基本的には公式のものを見ることになります。

<h2 id="Footnotes">Footnotes</h2>

<a id="fn.1" class="footnum" href="#fnr.1">1</a> <a href="https://github.com/kmc-jp/bushi-template2">https://github.com/kmc-jp/bushi-template2</a>

<a id="fn.2" class="footnum" href="#fnr.2">2</a> ちなみにC104でも私が<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%C1%C8%C8%C7">組版</a>を担当して、そのときは<a href="https://github.com/gfngfn/SATySFi">SATySFi</a>を使いました。

<a id="fn.3" class="footnum" href="#fnr.3">3</a> たまたまハンドルネームが一致していますが別人です。

こんにちは。KMC 46thのmarimoです。 これはKMC Advent Calendar 2024 1日目の記事です。
KMCはコミケに合わせて部誌を年に二回刷っています。 C103まではLaTeXを使っていました1が、 年末のC105で頒布する予定の部誌をTypstで組んだので、その話をします2。
Typstを紹介する記事はすでに多くあるので、Typst自体やその基本的な機能の紹介はそちらに譲ることとして、 実際に印刷物を作る上で必要だったことを書くことにします。
この記事はTypst v0.12.0を前提としています。
ファイルの分割
長い文書は複数のファイルに分割したくなります。 そのための機能としてincludeとimportがあります。 機能としては書いてある通りでincludeはファイルを文書として読み込み、 importはファイルをプログラムとして(moduleとして)読み込みます。
#include "foo.typ"
だとfoo.typを評価した結果(Contents型の値)が入ります。 つまり、LaTeXのincludeなどのようにテキストがそのまま展開されるのではないので、中で書いた設定が外に漏れたりはしません(うれしい)。
目次、queryの活用
Typst標準でoutlineという関数がありますが、凝ったことをするには機能が足りません。 部誌は寄稿誌の形態をとっているので、目次には題だけでなく著者も載せたいです。 今回はheadingの後にmetadataをおいて、queryで情報をとってくるという戦略でやります。
= chapter1
#metadata([alice]) <author>
= chapter2
#metadata([bob]) <author>
このような文書があったときに
#let toc() = {
 let elements = query(heading.where(level: 1, outlined: true))
 for el in elements {
 let metadatas = query(selector(<author>).after(el.location()))
 let author = metadatas.first().value
 }
 <略>
}
などとしてchapter(level-1のheading)のリストと、そのauthorを得ることができます。 実際にはコーナーケースに対応する必要があります。
TypstはLaTeXなどと同様、文書を単なる要素列として取り扱います。 したがって要素に付随する情報を得るためには列の位置に依存して頑張る必要があります。 LaTeXはauxに書き出して収束するまで繰り返しコンパイルする必要がありましたが、 Typstは外部ファイルを使わずにqueryでとってこれたり、勝手に収束するまでコンパイルしてくれたり、そもそもコンパイルが速いといったうれしさがあります。
凝ったページデザイン
縁付けたりとか背景付けたりしたいときがあります。page関数のbackground,foregroundを使いましょう。
#set page(background: image("hogehoge.jpg"))
フォント
これはそこそこ知られていますが、v0.12.0現在、和文と欧文のフォントを別に設定するのに困難があります。 正規表現をつかうと禁則処理が壊れるなどの問題があります。
#show regex("[\p{scx:Han}\p{scx:Hira}\p{scx:Kana}]"): set text(font: "Hoge Font")
フォントのフォールバックを使ったほうがいいです。
#set text(font: ("Latin Font","Japanese Font"))
段組みの注意
Typstはpage(column: 2)とすれば2段組ができます。 あとは、v0.12.0になって段抜きの浮動図を置くことができるようになりました。 しかしv0.12.0現在、最後のページでバランスすることはできません(#466)。
さいごに
京大マイコンクラブ(KMC)は、C105の2日目(月曜日)西-08aで参加します。 年2回発行の部誌に加えて、今回はKMCが管理するAS59128の本も出す予定です。 コミケに参加する方はぜひお願いします。
さいごに参考にしたドキュメントを紹介します。 Typst公式のドキュメントは今どきらしく綺麗にまとまっています。 また、技術書展17で頒布されたTypstで技術同人誌を書こう！すぐに役立つ20のトピックも大いに参考になりました3。 テンプレートの例としては公式のtemplatesを見ると良いです。 Typstは開発が活発でその辺のコードは使い物にならないことがあるので(この記事含め)、基本的には公式のものを見ることになります。
Footnotes
1 https://github.com/kmc-jp/bushi-template2
2 ちなみにC104でも私が組版を担当して、そのときはSATySFiを使いました。
3 たまたまハンドルネームが一致していますが別人です。

TypstでC105に出す部誌を組みました

こんにちは！KMC 45thの進捗ゼミです。

2024年6月14日に、<a href="https://www.happyelements.co.jp/">Happy Elements</a>さんをお招きし、「<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/Happy%20Elements">Happy Elements</a>式 ゲーム開発の基礎語ります」という新歓イベントを開催しました！

ゲーム開発現場で活躍しているゲームデザイナーの方に、ゲームを面白くするためのコツや、時間の無い中でゲームを完成させるための工夫、
社内でのゲーム開発事例についてご講演をいただきました。

<h3 id="当日の様子">当日の様子</h3>

<figure class="figure-image figure-image-fotolife" title="15人もの新入生が参加してくれました"><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kmc-log/20240619/20240619091537.png" width="720" height="542" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image"><figcaption>15人もの新入生が参加してくれました</figcaption></figure>

<figure class="figure-image figure-image-fotolife" title="少人数チームでのゲーム開発のコツについて学びました"><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kmc-log/20240619/20240619091731.png" width="1200" height="904" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image"><figcaption>少人数チームでのゲーム開発のコツについて学びました</figcaption></figure>

<figure class="figure-image figure-image-fotolife" title="手作り感がいい感じの会場の飾りつけ"><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kmc-log/20240619/20240619091518.png" width="720" height="542" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image"><figcaption>手作り感がいい感じの会場の飾りつけ</figcaption></figure>

<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/Happy%20Elements">Happy Elements</a>社内で短期間でゲームを完成させる<a href="https://superlite.games/">Super Lite</a>プロジェクトの事例についてお話いたしました。

<figure class="figure-image figure-image-fotolife" title="解説していただいたゲーム事例。Super LiteのWebページから遊べます！"><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kmc-log/20240619/20240619091955.png" width="640" height="360" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image"><figcaption>解説していただいたゲーム事例。Super LiteのWebページから遊べます！</figcaption></figure>

<figure class="figure-image figure-image-fotolife" title="実際にゲームを遊びながら学びました"><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kmc-log/20240619/20240619091623.png" width="720" height="542" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image"><figcaption>実際にゲームを遊びながら学びました</figcaption></figure>

<h3 id="KMCとゲーム開発">KMCとゲーム開発</h3>

KMCでは、毎年新入生がチームを作ってゲームを開発する「みんなでゲームを作る」という新歓プロジェクトを開催しています。
初心者がぶっつけ本番で挑むプロジェクトなので、すんなりいくチームもあれば、苦戦するチームもいます。

<figure class="figure-image figure-image-fotolife" title="2023年NFに展示されたゲーム"><img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kmc-log/20240619/20240619091302.png" width="720" height="401" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image"><figcaption>2023年NFに展示されたゲーム</figcaption></figure>

スムーズなゲーム開発をサポートするため、ゲームの規模感と開発のスケジュールについて現場のリアルを学んでもらいたいという思いから、今回のイベントを企画しました。

今回のイベントに参加した新入生が刺激を受け、楽しみながら面白いゲーム開発をしてくれたらうれしいです！

<h3 id="ご参加ありがとうございました">ご参加ありがとうございました！</h3>

<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/Happy%20Elements">Happy Elements</a>の皆様、参加者の皆様、本当にありがとうございました！
<img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kmc-log/20240619/20240619092132.png" width="720" height="405" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image">

こんにちは！KMC 45thの進捗ゼミです。
2024年6月14日に、Happy Elementsさんをお招きし、「Happy Elements式 ゲーム開発の基礎語ります」という新歓イベントを開催しました！
ゲーム開発現場で活躍しているゲームデザイナーの方に、ゲームを面白くするためのコツや、時間の無い中でゲームを完成させるための工夫、
社内でのゲーム開発事例についてご講演をいただきました。
当日の様子
15人もの新入生が参加してくれました
少人数チームでのゲーム開発のコツについて学びました
手作り感がいい感じの会場の飾りつけ
Happy Elements社内で短期間でゲームを完成させるSuper Liteプロジェクトの事例についてお話いたしました。
解説していただいたゲーム事例。Super LiteのWebページから遊べます！
実際にゲームを遊びながら学びました
KMCとゲーム開発
KMCでは、毎年新入生がチームを作ってゲームを開発する「みんなでゲームを作る」という新歓プロジェクトを開催しています。
初心者がぶっつけ本番で挑むプロジェクトなので、すんなりいくチームもあれば、苦戦するチームもいます。
2023年NFに展示されたゲーム
スムーズなゲーム開発をサポートするため、ゲームの規模感と開発のスケジュールについて現場のリアルを学んでもらいたいという思いから、今回のイベントを企画しました。
今回のイベントに参加した新入生が刺激を受け、楽しみながら面白いゲーム開発をしてくれたらうれしいです！
ご参加ありがとうございました！
Happy Elementsの皆様、参加者の皆様、本当にありがとうございました！

「Happy Elements式 ゲーム開発の基礎語ります」を開催しました！

こんにちは！<a href="http://blog.hatena.ne.jp/crashrt/">id:crashrt</a> です。

6/1(土) に今年の新入生を呼んで新歓BBQを開催しました！
今年入部してくれた新入生が18人も参加してくれて賑わっていました

<h2 id="BBQの様子">BBQの様子</h2>

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新入生の一人が「一致するまで終われまテン」という<a class="keyword" href="https://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%DF%A5%CB%A5%B2%A1%BC%A5%E0">ミニゲーム</a>を遊べるサイトを教えてくれたのでみんなで遊びました。
珍回答続出で大盛り上がりでした。教えてくれた方ありがとうございます〜

<img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/crashrt/20240602/20240602004805.jpg" width="1200" height="675" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image">

時間に少し余裕があったので、自然の中を散歩してきた人たちもいたみたいです。

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<h1 id="最後に">最後に</h1>

参加してくれた新入生の皆様、ありがとうございました！
これからもよろしくお願いします！よきKMCライフを！

そして、新入生の参加費無料はOBの方々のカンパのおかげで成り立っています。
カンパしてくださったOBの皆様、本当にありがとうございました！

<img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/crashrt/20240602/20240602003930.jpg" width="1200" height="675" loading="lazy" title="" class="hatena-fotolife" itemprop="image">

こんにちは！id:crashrt です。
6/1(土) に今年の新入生を呼んで新歓BBQを開催しました！
今年入部してくれた新入生が18人も参加してくれて賑わっていました
BBQの様子


新入生の一人が「一致するまで終われまテン」というミニゲームを遊べるサイトを教えてくれたのでみんなで遊びました。
珍回答続出で大盛り上がりでした。教えてくれた方ありがとうございます〜

時間に少し余裕があったので、自然の中を散歩してきた人たちもいたみたいです。

最後に
参加してくれた新入生の皆様、ありがとうございました！
これからもよろしくお願いします！よきKMCライフを！
そして、新入生の参加費無料はOBの方々のカンパのおかげで成り立っています。
カンパしてくださったOBの皆様、本当にありがとうございました！

お知らせ

例会日程

活動内容

ブログ

C105で京大マイコンクラブのインフラ本を出します

TypstでC105に出す部誌を組みました

「Happy Elements式ゲーム開発の基礎語ります」を開催しました！

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